史跡の里せんぼく ふるさと便り

 昨年度は、水害、雪害に見舞われた大変な年でした。新型コロナウイルスも終息の兆しが見えてこない中、首都圏仙北町ふるさと会と応援する会が交流できる機会が減ってしまい、大変残念なことですが、この会報を通じて少しでもふるさと仙北の話題をお届けできればと思っています。



初の絵本出版
~仙北出身 藤嶋えみこさん~



 大仙市板見内の絵本作家・藤嶋えみこさんが文と絵を手掛けた「チマのはじめてのぼうけん」が、アリス館(東京)から出版されました。 物語は、乳頭温泉郷のブナ林や田沢湖など秋田の自然をモデルにした「キアタの森のおくふかく」が舞台。大きな木を守ってきた妖精一族の子ども「チマ」が、初めて1人で清めの水を泉に汲みに行きます。その途中で出会う不思議な仲間と助け合い、困難を乗り越えていくストーリーです。
 絵本製作のきっかけは10年近く前。「古い信仰を大切にする秋田の世界観、豊かな自然を表現したい」という藤嶋さんの提案で、絵本製作が始まりました。藤嶋さんは、母の恵子さんが保育士で自宅に絵本が多く、幼いころから絵を描くのが好きうで、角館高校在学中に絵本作家を志し、京都精華大で学びました。
 卒業後は、関西や都内を拠点に絵本や児童書の挿絵を手掛け、2006年にはイタリア・ボローニャ国際絵本原画展で入選した経験もあります。2019年1月、自然豊かな環境で創作したいと帰郷し、大仙市内の企業に勤める傍ら、休日に絵を描いたり、絵本の構想を練ったりしているそうで、今後も秋田で製作を続けるとのことです。今年9月には藤嶋えみこさんの絵本原画展を旧池田氏庭園で開催することとなりました。9月7日~9月26日まで開催するとのこと。いずれは、地元仙北地域を舞台とした絵本製作の構想もあるようなのでとても楽しみですね。
 絵本は35ページ。1,430円です。書店での取り寄せのほか、通販サイトなどで購入できるということです。コロナ禍ということで、ふるさと会の皆さんは、なかなか地元仙北へ帰ってこられない日が続いているかと思いますが、ぜひ秋田の自然愛にあふれたこちらの絵本を一度手に取って読んでみていただければと思います。



東京2020パラリンピック 聖火フェスティバル採火式



 8月24日開幕の東京パラリンピックの聖火の採火式が、8月16日に払田柵跡政庁前で行われました。高梨小、横堀小、仙北中の代表の子どもたちが、平安衣装に身を包み、「舞錐(まいぎり)式火起こし」で採火を行いました。「舞錐式火起こし」というのは、こすり合わせた木の摩擦熱で火をおこす方法で、縄文時代に行われていたとされています。火起こしは重労働に見えますが、意外と軽く、力はそれほど必要ないそうです。
 採火した火はランタンに灯し、これが東京パラリンピックの聖火になります。採火式当日は、台風が直撃することが危ぶまれましたが、お天気にも恵まれ、仙北太鼓がさらに採火式を盛り上げてくれました。



仙北地域ふれあいソング
~ふれあいのまち~が完成!



 仙北支所の地域活性化推進室で地域魅力発見事業として進めていた仙北地域ふれあいソング「ふれあいのまち」が完成しました。仙北地域在住の歌手かさはらもとじさんの作詞・作曲により、とても素敵な心温まる音楽ができあがりました。
 ふるさと会の交流会でお披露目する予定でしたが、コロナ禍で中止となり大変残念に思います。現在防災無線で仙北地域内に午後6時のチャイムとして流しています。YouTubeへ動画もアップしています。QRコードをつけておきますので、ぜひご覧になってください。ふるさと会のホームページからも見られるようにする予定です。【ふるさと会の動画紹介ページはこちらから】